戦傷病者資料館(しょうけい館)を訪れました。
「戦死者」がクローズアップされることは多々ありますが、「戦傷病者」は耳慣れない言葉のように思います。
腕を失った方、脚を失った方、視力を失った方。
深い傷を負ったまま、戦後の日本を生きてきた人びとが大勢いるのです。
EOSkissDN / EF-S18-55mmF3.5-5.6IS
「ダメなものはダメ」式の盲目的な反戦平和論は空虚。
現実主義の名の下に、過去の悲劇を忘れ去ることは安易。
人間というのはつくづく難しい生き物のようです。
(館内は撮影不可なのですが、こっそり一枚だけ撮りました。すみません)
また一階特設ブースでは、南方戦線に従軍した一歩兵、武良(むら)茂氏の足跡が豊富なイラストや動画とともに展示されています。
武良氏はラバウルで重傷を負い、左腕の切断を余儀なくされました。
このとき野戦病院には麻酔すらなかったといいます。
復員後、氏は魚屋、紙芝居画家などの職を転々とした後、漫画家としてデビュー。
名作「ゲゲゲの鬼太郎」を生み出しました。
氏のイラスト入り人生年表で面白い記述を見つけました。
メモしてきましたので、そのまま記載します。↓
『夜のジャングルを一人でさまよっていると急に行く手が壁のようなものに遮られ進めなくなる。
少し休むと壁はない。
後にこれは「ぬりかべ」と同じ妖怪だと知る。』
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